台湾は豊かな文化や伝統を持ちます。台湾の伝統文化や礼儀マナーの中に迷信や禁忌なども含まれています。台湾の禁忌は漢民族の伝統文化や原住民、外来宗教などに由来し、これらの禁忌は古代人が自然現象に対する解釈や災いを回避する、礼儀マナーに関連する風習でもあります。
台湾は親日国として知られており、日本人にとって移住や旅行しやすい国の一つです。距離的にも近い国ではありますが、それでもやはり文化や習慣が異なる国であるため、知らず知らずのうちにタブーや禁忌に触れてしまうがあるかもしれません。
今回の記事では、台湾移住や台湾旅行で知っておきたいタブーや禁忌について、いくつかの例を挙げて紹介します。
- 夜は口笛を吹いてはいけない
夜に口笛を吹くと幽霊が集まってくると言われています。
この迷信は日本統治時代から由来していると言われていて、当時の日本兵は口笛を使いメッセージを伝えるのですが、台湾人も口笛を吹くと邪魔になるため、当時の日本人が作った話から現在に至ってタブーや禁忌となっています。 - 赤ペンで名前を書いてはいけない
古代、死刑囚が判決を受ける際に生命の終わりだと意味する鶏の血で名前を書くことを由来、赤ペンで名前を書くと呪いや寿命が減ると信じられています。 - 指でお月様を指さない
月は月の神様の象徴であり、指で月を指すことは神様に対しての冒涜行為で罰として耳が切り落とされると信じられています。 - 室内あるいは屋根のあるところで傘をささない
傘の発音とバラバラ・散るが同じのため、室内で傘をさすと家庭内環境が悪くなり、分かれることや離れることを招くと同時に財運がなくなると信じられています。 - お茶碗(ご飯)に箸をささない
お葬式や祭儀の際に亡くなったものや死者のお供え物として米に線香と挿して供えることから、普段の食事にお茶碗に箸を挿すのは縁起悪いとされています。
これを気にする方が多いので、特に目上やご年配の方が同席している際には注意が必要です。 - (夜に)肩を叩かない
人には頭のてっぺんと左右の肩に魂を守る火が合計三つあり、この火は邪悪の霊から守ってくれるので、肩を叩かれたりしたら、火が消え邪悪の霊やモノに乗っ取られると言われています。 - 旧暦の七月に水辺を近づかない
旧暦七月は鬼月と呼ばれ、いわば鬼門が開かれている時期です。この鬼門が開かれている時期に供養してもらえない行き場のない幽霊が食べ物を探すために、身代わりを探すために、彷徨っているので、鬼月に水辺で遊んだりすると悪いことに巻き込まれると信じられています。 - 夜中に爪切りをしない
夜中に爪切りをすると運気が切り落とされると信じられています。 - 数字の4
数字の4の発音は死との発音が似ているため、特に病院などの建物やマンションには4階の表示がないところが多いです。 - カップルや夫婦は梨を分けて食べない
「分梨」(梨を分けて食べる)と「分離」(別れる)の発音が似ていることから梨を分けて食べないカップルや夫婦が多いです。 - 傘、時計をプレゼントしない
こちらも発音が似ていることから、縁起が悪いと避けられています。
「送傘」=傘をプレゼントする、別れることやバラバラになることを願ってる意味で、「送鐘」=時計をプレゼントするの発音は葬式で亡くなった方の最後を送り出す。「送終」の発音と同じであるため、これらのものをプレゼントする際に避けられています。 - 靴をプレゼントしない
靴をプレゼントすると、カップル同士だと相手が浮気する、お友達同士なども靴をプレゼントしないことが多いです。日本語で分かりやすく言うと「夜逃げ」で表現しますが、商売・人生で失敗したり嫌な事に遭ったり、逃げ回るような意味合いで、靴をプレゼントすることを避けられています。 - 白い封筒をプレゼントにしない
こちらは特に気をつけなきゃいけないのは日本ではご祝儀などのお祝い事では白い封筒を使いますが、台湾では白い封筒は葬式などで使うことがほとんどなので、縁起が悪いとされています。
以上が、台湾日常生活に関するタブー、禁忌などの一部です。
台湾旅行を楽しむために、台湾人と交流を深めるためには台湾現地の文化や習慣を尊重することがお互い気持ちよくお付き合いできると思います。台湾に行く際には、これらのことを覚えておいて、トラブルを避けるようにしましょう。